清酒純平や久礼などを醸す「西岡酒造」は、「黒潮おどる鰹の国」「土佐の一本釣りの町」として知られ、新鮮な魚を販売する大正町市場で有名な高知県中西部の中土佐町久礼、という港町にあります。
清流四万十川の流れる緑豊かなこの地で、江戸時代中期の天明元年(1781年)に、初代井筒屋西岡仁助以来、高知県下最古の酒造メーカーとしての伝統を今に伝え、現九代目まで220年余りの歴史と伝統を持つ蔵元さんです。
県内最古の酒蔵(約220年前の)は造り酒屋のギャラリーとして一般に開放されており、まるでタイムスリップしたかの様な雰囲気があります。
西岡酒造さんの仕込水は四万十川伏流水、地下湧水を使用。 原料米として山田錦や、四万十川源流の里で昔ながらの農法で栽培した酒造好適米を使用し、こだわりの酒造りを行っています。
一本釣りの鰹と共に、久礼を語るには無くてはならない地域密着の蔵元なのです。
「純平・久礼は、こんなお酒」
さすが漁師町で育まれてきた蔵元だけあって、全体的にキリッとした辛口タイプの酒が多く、鰹のタタキや特に赤身の魚料理には相性が大変良いです。
創業以来の銘柄、清酒「雪柳」は(柳に雪折れなし)のことわざのように縁起が良く、愛飲家の為のこだわりの酒として、昔ながらの造りが守られています。
故青柳祐介さん作の漫画、土佐の一本釣りは当地が舞台で、その主人公から名前を頂いている清酒「純平」は四万十源流の里、大野見地区で栽培した無農薬米、有機米を原料米として使用。同地区で四万十の銘水を汲み水して仕込んだお酒で、華やかな香りと辛口でしっかりとした味わいが特徴です。
西岡酒造さんの看板商品で地名を酒名にした清酒「久礼」は、純米大吟醸・純米吟醸・吟醸無濾過・純米など様々なタイプがあり、高知県産酒造好適米の吟の夢や土佐錦を使用した商品や、時期により“ひやおろし”など蔵元の古くからの伝統や頑固な造りが感じられます。